治療院たより      H18年11月発信

はりについて
はり治療のはりは、「針」ではなく「鍼」と書きます。
鍼を受けたことのない方の中には、注射針や縫い針を想像して、あんなものを体に刺したら痛くてたまらないのではないか、と恐怖心をお持ちの方もいらっしゃるのではないかと思います。
その点は、ご心配には及びません。
鍼治療に使われる鍼は、用途によって多少の差はありますが、いずれも注射針や縫い針などとは違って非常に細く、総じて髪の毛程度の太さしかありません。
また先端の形状も違います。
鍼の先端は松葉型といって丸みを帯びた松の葉っぱの先のような形をしているため、抵抗が少なくスムーズに入ります。
さらに、皮膚に刺すときの方法も、鍼管(しんかん)と呼ばれる細い管に鍼を入れ、鍼の頭を指でたたいて瞬時に刺すので、ほとんど痛みを感じることはありません。
注射針が皮膚を切り裂いて入っていくのとは大きく異なります。

灸について
お灸というと、大きなかたまりが背中で燃えているのを我慢するようなイメージがあるかもしれません。
また実際、背中に大きなお灸のあとのあるお年寄りを時々お見かけすることもありますが、当治療院で使用する灸は、皮膚に直接燃えたもぐさが触れることのない、筒状になった灸です。
せんねん灸のようなものを想像していただくといいかもしれません。
決してやけどを起こすような熱いものではなく、ぽかぽかとあたたかくて気持ちが良い、といった程度の刺激のものです。

鍼灸適応
神経系疾患 脳卒中、三叉神経痛、坐骨神経痛、慢性頭痛、片頭痛、顔面神経痙攣、帯状疱疹後神経痛、肋間神経痛、痺れ、顔面麻痺、半身不随、神経炎
運動器疾患 腰痛症、頚椎・腰椎椎間板ヘルニア、五十肩、肩こり、膝痛、頸肩腕症候群、胸郭出口症候群、スポーツ障害、アキレス腱炎、むち打ち症、脊柱管狭窄症、腱鞘炎、寝ちがい、すべり症、テニス肘、野球肘
婦人科疾患 不妊症、更年期障害、冷え性、逆子、生理不順、子宮内膜炎、子宮筋腫、生理痛、子宮内膜症、月経困難、月経過多
消化器疾患 慢性胃炎、便秘、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、痔、食欲不振、大腸炎、口内炎、胃痙攣、消化不良
耳鼻科疾患 耳鳴り難聴、気管支喘息、メニエール病、突発性難聴、アレルギー性鼻炎、蓄膿症、かぜをひきやすい
泌尿器疾患 インポテンツ、前立腺肥大、膀胱炎、頻尿、多尿、腎炎、尿道炎、早漏
眼科疾患 網膜色素変性症、眼精疲労、緑内障、ドライアイ、糖尿病網膜症、視神経炎、眼瞼下垂、仮性近視、複視、黄斑変性症
内分泌系疾患 糖尿病、リウマチ、不眠症、膠原病、ノイローゼ、めまい、ニキビ
その他の疾患 自律神経失調症、うつ病、がんの化学療法に伴う吐き気、慢性疲労、円形脱毛症、慢性病